国際線の飛行機には、プレミアムエコノミーというクラスが存在します。
『ファースト』『ビジネス』『エコノミー』は有名ですが、プレミアムエコノミーは初めて知る方も多いかもしれませんね。
そのため、
こんな疑問がわいてくるのではないでしょうか。
私自身、初めて国際線に乗ったのは大学生のとき。このときは、ビジネスとエコノミーの間に座席があるなーくらいにしか思っていませんでした。
しかし大学の卒業旅行でプレミアムエコノミークラスを初体験。
この記事では、マイルを貯めてたくさん飛行機(プレミアムエコノミー)に乗ってきた筆者のたかやん(@milesensei33)が、
この記事でわかること
- プレミアムエコノミーとは?料金や座席などを解説します
- プレミアムエコノミーとエコノミーとの比較でわかった8つの違い
- プレミアムエコノミーを使うメリットとデメリット
- おまけ:なぜプレミアムエコノミーを作ったのか
私はこれまで、プレミアムエコノミーとエコノミークラスに何度も搭乗しました。1つ確実に言えるのは、その差は大きいということ。
特に座席の広さや快適さ、ラウンジ、空港でのサービスなどでは大きさ差があります。
プレミアムエコノミーとは?料金や座席などを解説します
まずはプレミアムエコノミーがどんな搭乗クラスなのかを解説していきますね。ざっくりとしたイメージですが、エコノミークラスとビジネスクラスの間のクラスです。
運賃、座席、サービスなどが、
- エコノミークラスより上だけど
- ビジネスクラスには劣る
ざっくりと理解するとこんな感じになります。これだけだとよくわからないので、料金や座席について詳しく解説していきますね!
プレミアムエコノミーの料金は?
プレミアムエコノミークラスの料金ですが、これもエコノミークラスとビジネスクラスの間というイメージでOK!
国際線に搭乗する場合、料金の高い順に搭乗クラスを並べると、以下のとおりです。
- ファーストクラス
- ビジネスクラス
- プレミアムエコノミー
- エコノミークラス
ビジネスクラスとエコノミークラスの間ではあるのですが、ややエコノミークラスよりの料金が多いというイメージです。
もちろん各路線によって料金はさまざま!
ココに注意
ビジネスとエコノミーの間とはいうものの、ヨーロッパ路線など長距離路線では、ビジネスクラス並みに高い運賃設定となることもあります。
プレミアムエコノミーの座席はどこ?
次にプレミアムエコノミーの座席を解説していきます。エコノミークラス利用の場合、飛行機に乗ると、ビジネスクラスを通りエコノミークラスに向かうことがあります。
それがプレミアムエコノミークラスです。具体的に座席の配置表を見てみます。
これは、ANAのB777-300ERと呼ばれる便の座席表の一部です。前方のいかにも座席が少ないところがビジネスクラス。後方の座席が多いところがエコノミークラスです。
その間に、ビジネスクラスより1列の座席数は多いけど、エコノミークラスより少ない3列があります!そこがプレミアムエコノミークラスです。
この機材(B777-300ER)の250席の場合、内訳は以下のとおり。
クラス | 座席数 |
ファーストクラス | 8席 |
ビジネスクラス | 52席 |
プレミアムエコノミークラス | 24席 |
エコノミークラス | 166席 |
250席のうち、24席のみプレミアムエコノミー・・・。プレミアムエコノミーの座席って少ないですね・・・。
プレミアムエコノミーの座席ってどんな感じ?
座席の位置を確認したので、次は座席そのものを解説していきます。先ほどと同様に、ANAのB777-300ERという機材で具体的に確認していきます。
座席イメージは以下の画像のとおり。
プレミアムエコノミーの座席は前のシートとの間隔が約49cmで、スペースが広くとられています。エコノミークラスよりワンランク上のシート機能が備わっており、より快適なフライトが可能。
プレミアムエコノミーとエコノミーとの比較でわかった8つの違い
プレミアムエコノミークラスとエコノミークラスで違いがあるところは、以下のとおりです。
- チェックインカウンターでの違い
- 預け入れ手荷物の違い
- 搭乗前のラウンジの違い
- 座席の違い
- 機内食の違い
- 手荷物優先受取
- 航空券代の違い
- 特典航空券の必要マイル数の違い
こんな感じ。私が実際にプレミアムエコノミークラスに乗ってみて思ったのは、座席の広さや快適さは全然違う!ということ。
プレミアムエコノミークラスの方が圧倒的に快適なフライトになります。(※その分料金も高いですが・・・。)
チェックインカウンターでの違い
プレミアムエコノミーとエコノミークラスでは、チェックインからすでに違いがあり、プレミアムエコノミーは専用のチェックインカウンターがあります。
エコノミークラスは、利用者が多いので、チェックインカウンターに多くの方が並んでいることもありますが、プレミアムエコノミーの場合は、待ち時間がないことがほとんど。
預け入れの手荷物の違い
違いと書きましたが、ここは違いがありません。預けられる荷物の総量は、プレミアムエコノミーとエコノミーで共通となっています。
例えばANAのプレミアムエコノミー・エコノミークラスでは、23キロ以内のものを2つまでです。ちなみに、ビジネスクラスになると、32キロ以内のものを2つまでなります。
搭乗前のラウンジの違い
プレミアムエコノミークラス利用の場合、搭乗前にラウンジが使えます。使えるラウンジは、航空会社が運営しているラウンジなのでとても充実しています。
搭乗までの間、レストランで休憩したり、免税店で買い物を楽しんだりしてもいいのですが、ラウンジで過ごすととっても快適です。
例えば、以下は成田空港の国際線ANAラウンジの画像です。
航空会社のラウンジとクレジットカードラウンジの違い
航空会社のラウンジ、いわゆる「ビジネスラウンジ」は、クレジットカードラウンジとは大きく違います。詳しくは以下の記事で解説しています。
-
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航空会社&クレジットカード会社のラウンジを比較!圧倒的な違いとは?
「航空会社のラウンジとクレジットカードラウンジの違いってなんだろう。」 この記事では、「航空会社ラウンジ」と「有料ラウンジ(クレジットカードラウンジ)」の違いについて解説します! 2つに ...
参考
ちなみにですが、2017年4月よりエコノミークラスに搭乗する場合でも、羽田・成田のANA LOUNGEが利用できるようになりました。
ただし、別途料金が必要で、事前予約したときは4,000円、当日利用の場合は6,000円となっています。少し高いですね・・・。
座席の違い
プレミアムエコノミーとエコノミークラスでは、座席の広さが全然違います。
▼エコノミークラスの座席は、以下の画像のようにずらっと並んでいて、前後の間隔は80センチのものがほとんど。
▼しかし、プレミアムエコノミーの座席は、間隔は約100センチまで広がります。数字でみると、たった20cmと感じるかもしれませんが、実際に座ってみると全然違います。
私の体験談
私は大学生のころ、JALのプレミアムエコノミーを利用したことがあるのですが、広さがエコノミークラスとは全然違う!快適!と感動したのをよく覚えています。
機内食の違い
違いと書いていますが、機内食はエコノミークラスと共通です。エコノミークラスと同じですが、内容も充実していて、とても美味しいです。
機内食自体は共通なのですが、プレミアムエコノミー利用の場合、以下の写真のようにアルコールや軽食など特別にオーダーできるものもあります。
手荷物の受け取り優先
プレミアムエコノミーであれば、預けた荷物に以下の画像ような「PRIORITY」タグがつけられ、到着時空港で優先的に荷物を受け取ることができます。
ご存知の方が多いと思いますが、空港の荷物の受け取り待ちって意外と長いですよね・・・。そんなときに、優先的に受け取れるのはとても嬉しいです!
私はよくマイルを利用してビジネスクラスに搭乗するのですが、目的地に到着後、スムーズに荷物が受け取れるのでいつも助かるなぁと感じています!
航空券代の違い
ここで気になる航空券の値段を比較してみます。もちろんですが、プレミアムエコノミーのほうが値段が高いです。理由は、サービスがより充実しているから。
具体例として、羽田発パリ行きの便で値段をANAで比較してみますね。
▼まずはエコノミークラスと、プレミアムエコノミーの運賃からです。
上の画像は、2018年7月11日に、2018年12月1日発の便を検索したときのものです。
- プレミアムエコノミー・・・179,170円
- エコノミークラス・・・62,170円
日程や便の変更が出来ない航空券、日程・便の変更ができ、キャンセルもできる航空券など、いろいろと航空券の種類があります。もちろん融通が利く航空券のほうが値段は高いです。
ちなみに、ビジネスクラスの最安値運賃は268,170円、ファーストクラスの最安値運賃は785,120円です。
最安値の運賃を比較すると・・・
クラス | 最安値運賃 |
エコノミークラス | 62,170円 |
プレミアムエコノミー | 179,170円 |
ビジネスクラス | 268,170円 |
ファーストクラス | 785,120円 |
ビジネスクラス、ファーストクラスになるとさすがに高いなと感じるものの・・・
と思えそうです。
特典航空券に必要なマイル数の違い
特典航空券に必要なマイル数も、プレミアムエコノミークラスのほうが多いです。理由は、やはりグレードが高いから。
具体例として、JALのプレミアムエコノミー特典航空券に必要なマイル数をみていきます。通常期の必要マイル数をまとめると以下のようになります。
路線/クラス | エコノミー | プレミアムエコノミー | ビジネス | ファースト |
韓国 | 15,000 | ─ | 36,000 | 60,000 |
中国・台湾等 | 20,000 | 30,000 | 48,000 | 72,000 |
タイ・シンガポール等 | 35,000 | 50,000 | 80,000 | 100,000 |
北米 | 50,000 | 65,000 | 100,000 | 140,000 |
ハワイ | 40,000 | 60,000 | 80,000 | 100,000 |
オーストラリア | 40,000 | 50,000 | 80,000 | 100,000 |
ヨーロッパ | 55,000 | 70,000 | 110,000 | 160,000 |
例えば、パリ行きに必要なマイルは以下のとおり。
- エコノミークラス・・・55,000マイル
- プレミアムエコノミー・・・70,000マイル
プレミアムエコノミーのほうがたくさんのマイルが必要ですね。
プレミアムエコノミーを使うメリットとデメリット
以下のとおりです。
- メリット:快適&ラウンジが利用できる
- デメリット:航空券の値段が高い
メリット:快適&ラウンジが利用できる
一番のメリットは、快適さです。なぜなら、専用のチェックインカウンター、座席の広さなど、サービスが充実しています。
私が特にうれしいと思うのは、座席の広さ。先ほどご紹介したとおり、間隔が20㎝程度の違いしかありませんが、実際に座ってみると全然違います。
私の場合、初めてプレミアムエコノミークラスを利用したとき(JAL便)は、フランクフルトのラウンジを利用しました。
初めて使った感想は、正直贅沢スギ。。。というのも、当時大学生だったからそう感じるんですね、きっと。
フランス旅行のとき、パリ⇒成田便が変更になって、フランクフルト経由になったときJALさんがプレミアムエコノミークラスを使わせてくれました!(なんてラッキーな!)
デメリット:航空券の値段が高い
先ほどご紹介しましたが、航空券の値段が高いのが最大のデメリット。エコノミークラスよりもかなり高くなってしまいます。
路線によっては、ビジネスクラス並みに高くなることも・・・。(ヨーロッパ路線ではその傾向があります。)
2つのクラスの運賃差(例)を再度掲載しておきます。エコノミークラスと、プレミアムエコノミーの運賃です。
- プレミアムエコノミー・・・179,170円
- エコノミークラス・・・62,170円
これでも3倍くらい値段が違いますね。なかなかプレミアムエコノミークラスを利用しようという気にならないかも・・・。
注意!プレミアムエコノミーは全路線にあるわけではない
プレミアムエコノミーについて解説してきましたが、実は大半の国際線の路線では、ビジネスクラスとエコノミークラスの2種類しかありません!
ココに注意
需要が少ないためか、長距離路線(東京ーニューヨーク・東京ーパリのようなビジネス路線・長距離路線)でもない限りファーストクラスすら用意されていない場合が多いです。
長距離路線でファーストクラスが用意されているような場合は、より快適さを求めるお客さんもいらっしゃるので、プレミアムエコノミーを加えた4つのクラスとなっています。
しかし、日本⇔東南アジア路線など比較的距離が短い路線だと、そもそもビジネスクラスとエコノミークラスしかない場合が多いです。
ちなみに格安航空会社LCCだと「エコノミークラス」しかない場合がほとんど。
おまけ:なぜプレミアムエコノミーを作ったのか
国際線の搭乗クラスは、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスが有名で、だいたいこれらのクラスがあれば需要を満たしているとも考えられます。
主な理由は2つ考えられます。
- ビジネス客をターゲットに
- 旅行客のプチ贅沢をターゲットに
ビジネス客をターゲットに
ビジネスマンが海外出張で、飛行機に乗るときに、会社がビジネスクラスを使わせてくれることはほぼないですよね。(社長などであれば別だと思います・・・。)
以前はビジネスクラスとエコノミークラスしかなく、会社の出張規程でも2つのクラスしか規程されていないことが多かったようです。
ココがポイント
ちゃんと"エコノミー"とはいっていますので、規程上エコノミークラスと扱われることが多かったようです!
ビジネスクラスはだめでも、エコノミークラスよりもいいプレミアムエコノミーに!そういう需要を狙った設定だと考えられます。
旅行客のプチ贅沢をターゲットに
海外旅行に行く場合、多くの方はエコノミークラスを利用されると思いますが・・・
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、『ビジネスクラスを利用するのは値段的に厳しいけど、プレミアムエコノミーだったら頑張れる!』
こういった旅行客の需要をターゲットにしているとも考えられます。
私の場合、国際線長距離路線はほぼビジネスクラスを利用します
私の場合、海外旅行(長距離)は必ずビジネスクラスを使います。一般的なサラリーマンですが、たくさんのマイルを貯めて、毎年のようにビジネスクラスで海外旅行に行っています。
マイルの貯め方はとてもシンプルで、誰でも簡単に実践可能。ビジネスクラスを利用して、贅沢かつお得に旅行したい方は以下の記事もチェックしてみてください!
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まとめ:プレミアムエコノミーはとても快適でメリット満載
今回の記事のポイントをまとめます。
- ざっくり言うとビジネスクラスとエコノミークラスの間のクラス
- エコノミークラスより快適だが、座席数が少ない
- 大きな違いは『座席』『ラウンジ』の充実度
- プレミアムエコノミーはより快適さを求めるお客さんをターゲットに
航空券の違いも大きく、航空券代や特典航空券に必要なマイル数でも違いがあります。エコノミークラスよりも充実している分、いろいろと支払うコストが大きいのは仕方ありませんね。
ただ、そのコストに見合うサービスが受けられるので、ちょっとした贅沢をしたいときにプレミアムエコノミーはおすすめです!
ココがポイント
路線によっては高い料金となる場合もありますが、海外旅行をより贅沢なものにするため、利用を検討するのもおすすめです。
とはいえ、料金が高くてなかなか利用できないのも事実。そこで活躍するのが『マイル』です。マイルを使えば、ほぼ無料でプレミアムエコノミークラスが利用可能になります。
ただプレミアムエコノミークラスを利用できるほどのマイルを貯めるには、マイルが貯まりやすいクレジットカードを選ぶのが必須。
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